2021年のモバイルゲーム市場について発表がありました。この数年間、ゲーム市場は規模を拡大し続けていて、2023年には世界のゲームプレイヤー数は30億人を突破、2030年には世界のモバイルゲーム市場は2180億米ドルにもなると考えられています。
増え続けるモバイルゲームユーザー
先日発売された「ファミ通モバイル白書2022」によると、2021年の世界のモバイルゲームのコンテンツ市場は、前年比118.7%、9兆1,697億円となりました。
特に2021年はコロナ禍の世界的な影響のため、家庭内で過ごす時間が増え、モバイルゲームを取り巻く環境は、需要拡大で2割近くも延びています。
そして、市場拡大と同時に世界のモバイルゲームプレイヤー人口も増え続けています。
どうしてユーザーが増えたのか
拡大し続けているモバイルゲーム市場と増えるプレーヤー人口。
その理由は、主に次の3つと言われています。
- インターネット環境やモバイル環境がより整備された
- 高スペックなスマートフォンが安価に買えるようになった
- ミドルクラスの増加に加え、在宅時間が長くなった
2019年までに中東とアフリカでのゲームプレイヤー人口は北米を上回っていて、2022年にはヨーロッパのプレイヤー人口を上回るだろうとの見込みがあります。
また、多彩なジャンルのゲームを手軽に楽しめるのもモバイルゲームの魅力で、例えば、パズルゲームやRPG、更には近年注目を集めるオンラインカジノも、モバイルゲームプレイヤー人口の増加の理由の一つだと考えられます。
ロックダウンの影響でモバイルゲームユーザー数は過去最高に
依然として多くの人々が、新型コロナウイルス蔓延によって大打撃を受けています。ゲームは家にいながらにして、気晴らしや時間潰しのための手段となっています。ゲームはソーシャルメディアとしての日常生活の一部であると言っても過言ではありません。
国/地域レベルのロックダウンや世界規模での移動規制で、モバイルゲームユーザーは急激に増えました。特にアジアや中東、南米などモバイルゲーマーの割合が高い市場においては顕著にこの傾向が見られます。モバイル端末の携帯性や簡単にプレイし始められる手軽さが、モバイルゲームプレイヤーを増加させたと考えられています。
モバイルゲームは全世界で成長を続けており、「グローバルゲーム マーケットレポート」のデータをもとに、2017年と比較すると、アクティブなモバイルゲームプレイヤーの数は各市場で平均7%増加しています。また、アジアを中心とした市場においては、インターネットカフェの一時的閉鎖によりモバイルゲームへ人が流れていることも一部の要因として考えられます。さらに、2020年第一四半期はタブレット端末利用においても、約2年ぶりに若干の増加が見られました。
モバイル化によって、いつでも、どこでも、誰とでもゲームを楽しめるのが醍醐味です。
国内では「モンスト」が2年ぶりに首位を奪還
昨年は「Fate/Grand Order」に首位を譲った「モンスターストライク」が、2年ぶりにゲームアプリの国内総合売上で首位になりました。推定売上はApp Storeが466億円、Google Playが407億円で、両ストア合計872億円。2位の『Fate/Grand Order』の推定売上は623億円で、『モンスト』とはかなりの開きがあります。
2019年から2020年にかけてのプレイ状況の変化をまとめてみると、ひと月あたりの平均プレイ日数は2019年の11.46日から2020年は11.00日とわずかながら減少しています。その一方、「1日あたりのプレイ時間」は平日・休日とも大幅に増加しています。
この原因としては、やはりコロナ禍の影響です。以前と比べた際の費やした時間の増減を調査したところ、約半数の人が、“家庭用ゲームをする時間が増えた”と回答した人が多くなっています。