日本で低迷が続くXboxシリーズ

海外で大人気のXboxだが日本ではあまり売れていない。

マイクロソフトのXboxシリーズは、世界では任天堂、ソニー製と並んで最も売れているゲームプラットフォームの1つに挙げられる。にも関わらず歴代機種は日本ではほとんど売れてこなかった。皆さんの中でもXboxのゲーム機を買ってプレイしたことのある人は少ないだろう。

360以外はほとんど売れなかった

マイクロソフトはXboxシリーズで2001年からゲーム業界に参入し、これまで2001年発売の「Xbox」、2005年の「Xbox 360」、2013年の「Xbox One」、そして2020年11月の「Xbox Series X/S」と4世代のゲーム機をリリースしてきた。

世界的に見るとXboxシリーズは大ヒットで、初代Xboxは2,400万台、360は8,500万台、Oneは5,000万台とすごく売れてきた。最新のSeries X/Sはリリースされたばかりなので少ないが、それでも今年の9月末現在で800万台売れている。

しかし日本では初代Xboxが50万台、360はもう少し売れて150万台、しかしOneは激減してわずか10万台、そしてSeries X/Sは今年10月末現在で10万台とどれも低調なままだ。

他ハードが強すぎた日本

なぜ日本ではここまでXboxシリーズが売れていないのだろうか?大きな理由として日本には任天堂とソニーというゲームハードの2大メーカーがあり、日本の優秀なゲーム機をすでに楽しんでいるゲーマーにとってXboxはあまり必要なかったことがある。

任天堂は1983年にファミリーコンピュータを、ソニーは1994年にプレイステーションをリリースした。これらのハードとそして発売されたソフトは日本のゲーマーや子供たちに大人気で、Xboxが発売された2001年にはもはや必要がなくなっていた。

そしてゲームソフトの質の問題もある。Xboxシリーズで遊べる多くの海外ゲームは、日本のゲーマーや子供たちの心を捉えなかった。日本人にとっては日本製の「マリオ」「ドラクエ」などのゲームが一番遊びやすかったのだ。

海外だけで十分だったマイクロソフト

またマイクロソフト側の事情もある。マイクロソフトは1990年代にOSの「Windows」で世界的企業に成長して以降、2000年代にXboxシリーズをリリース、2010年代にはクラウド事業参入と順調にヒット商品を生み出してきた。

株価も伸び続けている。トレードツール上でマイクロソフト株の動きを見ると、2013年から21年の8年間で株価は10倍にもなった。日本でXboxが売れなくてもこれだけ成長してきたわけだ。

マイクロソフトにはXbox以外の製品があり、またXboxも日本以外ですでに多く売れている。そのためマイクロソフトにとってはXboxを無理に日本で売る必要がなく、マーケティングや広告宣伝に費用をかけてこなかった結果、日本では売れないままになった。

海外ゲームならSteamも選択肢

また日本で海外のゲームをプレイしたければ、PC上で動作するプラットフォームSteamも選択肢に入る。Steamは米企業が運営しているので、プレイできるゲームは海外ものが多い。

Xboxの魅力は海外ゲームにあるのだが、その海外ゲームも他にプレイできる環境があるとなれば、必ずしもXboxを買う必要はないと考えるゲーマーが多いのも無理はない。

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